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フランス敗れたり 
第二次大戦のフランスを語る上で外せないのが、
アンドレ・モーロワの「フランス敗れたり」だと思います。

作者はアカデミー・フランセーズ会員の小説家で、
第一次・第二次大戦とも連絡将校として英仏軍の内情を見てきた人物でした。
チャーチルレノー(ポール・レイノー仏首相)と知人であり、
仏総司令官ガムラン将軍やド・ゴールのライバルのジロー将軍、
英大陸派遣軍ゴート将軍、エリザベス王妃など大物と会見しています。

1940年6月フランスはドイツに降伏しモーロワ氏はアメリカに渡るのですが、
驚くべき事に本書を執筆して出版したのが1940年10月だということです。
さらに驚きなのは、その日本語訳初版が出たのが1940年11月・・・
しかも当時のベストセラーで売れに売れたようです。

この本を読んで印象深かった事をだらだらと箇条書きしてみました。

*チャーチルは1935年末時点で、仏空軍が大増強されないと滅亡すると警告していた。
ポンセ駐独大使や、ラローシュ駐ポーランド大使など、
  ドイツの実力とヒトラーの野心を正確に分析していた仏外交官も居た。
*戦争が近いのに定時運用しかしない軍需工場、絶望的に足りない軍用航空機。
ダラディエとレノーの泥沼の政争(しかも、それぞれの愛人の暗躍が)
*ガムランはゲーリングの性格を見抜いており、彼の発言から
  ドイツの攻撃が近い事を予期していた。
*ガムランが無能や梅毒というような記述は全く無い、というか自軍の物資とかを
  完璧に把握してて有能な人っぽい描写。
ドートリ軍需相は凄く有能。
チアノ伊外相は英仏の対独宣戦直前まで戦争回避の為に頑張っていた。
サン=テグジュペリは仏空軍(爆撃機)が恐らく壊滅すると分析していた。
*まやかし戦争中、ベルギー方面の兵士の士気は著しく低下したが、
  マジノ要塞の兵士は高い士気を維持し、練度も悪くなかった。
*レノー首相は北アフリカに政府を移転しての徹底抗戦を考えていた。
*チャーチルの英仏国民二重国籍化による英仏連合国構想!?

戦時中にジャン・コクトーやサン=テグジュペリと会って話をした辺りは
実際にこの人達がこの時代に居たんだなぁ、とちょっと感慨深く思ったり。
あと、サンテックスがちゃんと「夜間飛行」の作者と紹介されていたのが嬉しかったです。

本書の最後の方で、著者とある人物がフランスが敗れた原因について
色々と問答をするシーンがあるのですが、戦後に語られるようになった様々な原因と
ほぼ同じ様な見解を、敗戦直後にもかかわらず極めて冷静に観察・分析しています。


フランス敗れたりフランス敗れたり
(2005/05)
アンドレ モーロワ

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山崎雅弘「西部戦線全史」もフランスが、かなりとりあげられているんですが、ガムラン権威主義、無能説でしたので、非常に興味あります。

歴史は異説、真説と、たくさんありますが、いろんな捉え方があるので、楽しいですね。
そもそも架空戦記も、自説のおひろめみたいなものですしね。
Re: タイトルなし 
ガムランって普通はそういう評価ですよね。Hoi2でもスキル1(笑)の研究者だし。
なので、モーロワ氏の記述はちょっと意外でした。
WW1からずっと予備役中尉だったモーロワ氏を不憫に思って、
その場で大尉に昇進させようとしたり、寡黙だけど理知的で情も持っている人
という感じでした。

>架空戦記も、自説のおひろめ
これは、そうかもしれませんねw
僕の場合、「真実じゃないかもだけど、こういうエピソードとか異説もあったみたいです」
というスタンスですね。後、調べても分からない部分はかなりオリジナルもあります。

自分の架空戦記は特にプレー動画分が薄くてドキュメンタリーっぽい感じなので
こういう部分が良くも悪くも出ているのかなーと。
後、細かいところで結構間違いも(汗

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